感じ方

日本人はいつチョコを買う?家計調査では2016年2月の支出が月平均の2.8倍(贈り物か自分用かは不明)

約7分で読めます / 主役の研究: 総務省統計局 家計調査

研究の確かさ ★★☆ 中公的統計の資料5点を照合
箱に並んだバレンタインのチョコ
Photo: akira yamada / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された論文と公的機関の資料をAIが開いて読み、数字を照合して整理しました(商品の紹介はしていません。出典は末尾)。

2月になると、売り場にチョコがあふれます。では、日本の家庭は実際にどれくらい、いつチョコを買っているのでしょうか。総務省統計局の家計調査は、全国の世帯に毎日の買い物を家計簿に付けてもらう調査で、チョコへの支出も月別・日別に数えています。統計局が公表した資料と、最新の都市別の表から、生産の計画や試食パネルの組み方を考える開発者が使える、買う側の数字を読みます。

結論

  1. 家計調査(二人以上の世帯)では、2016年2月のチョコへの支出は1世帯あたり1,376円で、その1年の月平均の2.8倍だった。2006年2月は、月の支出の85%が14日までに集まっていた。
  2. 2023〜2025年平均の年間のチョコへの支出は、全国で1世帯7,057円(チョコ菓子は別に2,577円)。都市別では、多いさいたま市が8,393円、少ない青森市が5,726円だった。
  3. 単身の世帯では、どの年代でも女性の支出が男性を上回った。ただし家計調査では、自分で食べたのか、贈ったのかは分けられない。

01 どんな統計かチョコを買う量は、どうやって数えている?

総務省統計局の家計調査で数えています。全国約9千の世帯に家計簿を付けてもらい、品目ごとの支出を集計します。チョコは「菓子類」の中の1品目で、1世帯あたりの支出金額が月別・日別にわかります。

総務省統計局 家計調査(家計ミニトピックス 2007年・2012年・2017年、品目別ランキング 2023〜2025年平均)[1][2][3][4]

統計局は2月のバレンタインに合わせて、チョコへの支出の特集を何度か公表してきた。2017年の特集では、2015年12月〜2016年11月の月別支出と、2013〜2016年の2月の日別支出を、二人以上の世帯について示した。単身の世帯については、男女・年齢別の支出を示した。

対象: 二人以上の世帯(月別・日別・都市別)と単身世帯(男女・年齢別) / 限界: 支出金額で、買った個数や重さではない。自分用か贈り物用かは区別されない。月別の支出をまとめた特集は2016年の数字まで、日別は2019年2月の特集(2018年の日別)までを照合した。家計調査の結果は毎月公表されているが、2017年以降の2月の月別の値は、この記事では元の表で照合していない。

家計調査で数えるのは、家計簿に付けられた「チョコレート」への支出です[2]。2012年の特集では、2005年以降の数字はチョコ菓子を含むと注記されています。2023〜2025年平均の都市別の表では、「チョコレート」と「チョコレート菓子」が別の品目になっています[4]。年によって数え方が違うので、数字を並べるときは注意が必要です。

02 わかった数字2月には、どれだけ買われている?

2016年2月のチョコへの支出は1世帯あたり1,376円で、その1年の月平均の2.8倍でした。2月の中では、バレンタインの直前の平日に一番多く買われていました。

2.8倍2016年2月の支出(1,376円)と、2015年12月〜2016年11月の月平均の比(二人以上の世帯)[3]
85%2006年2月の支出のうち、14日までに買われた割合[1]
7,057円2023〜2025年平均の、1世帯あたり年間のチョコへの支出(全国、二人以上の世帯)[4]
3.2倍単身世帯の35〜59歳で、女性の支出が男性を上回った倍率(2015年)[3]
年わかったこと出典
2006年2月月の支出1,058円。14日に一番多く、14日までで月の85%[1]
1970〜2010年年間で支出の割合が一番高い月は、1970年は12月、1990年と2010年は2月[2]
2013〜2015年平均2月の日別では13日が一番多い[3]
2016年2月月の支出1,376円(月平均の2.8倍)。13日が土曜のため12日(金)が一番多い[3]
2018年2月日別では14日(水)が145円で一番多く、15日以降は少なくなった[5]
2023〜2025年平均年間7,057円。多い順にさいたま市8,393円、千葉市8,300円、川崎市8,169円。少ないのは青森市5,726円[4]

いずれも二人以上の世帯の1世帯あたりの支出金額。2006年と2016年の数字は統計局の特集資料、2023〜2025年は統計局のランキング表から。

2月が一番の月になったのは 2012年の特集によると、1年の支出に占める月ごとの割合は、どの年も夏に低く冬に高い形でした[2]。ただ、一番高い月は1970年には12月で、1990年と2010年には2月になっていました。統計局は、バレンタインにチョコを贈る習慣が定着したことで、一番多い月が変わったとみています。物価の変化を除いた支出は、1970年を1とすると2000年に1.8、2007年に3.8、2010年に3.3でした。

買う日は曜日でずれる 2013〜2015年の平均では、2月13日に一番多く買われていました[3]。2016年は13日が土曜日だったため、12日の金曜日が一番多くなりました。統計局は、仕事帰りなどに買う世帯が多かったためと見ています。

女性のほうが多く買う 単身の世帯では、どの年代でも女性の支出が男性を上回りました[3]。2015年は、35〜59歳で女性が男性の3.2倍、34歳以下で2.8倍でした。2010年は、34歳以下の女性が年5,867円で、男女・年代の中で一番多くなりました[2]。

03 開発への使い方支出の数字を、開発と品質管理にどう使う?

統計は「いつ、どれだけ、誰が」までを教えてくれます。2月の前に作りだめする期間の品質、試食パネルの組み方、地域ごとの差を考える材料になります。何が喜ばれるかは、この統計からはわかりません。

1

配合・工程: 2月に向けた作りだめの期間を見込んで保存性を確かめる

2016年2月の支出は月平均の2.8倍で、2006年2月は月の85%が14日までに集まっていました[1][3]。需要が短い期間に集まるなら、作ってから売るまでの期間が長くなりがちです。その期間と温度で、表面の曇りや香りの変化が出ないかを試作の段階で確かめます(チョコが白くなったら食べられる?)。

目安 想定する保管期間と温度で、試作を保存して評価

2

評価: 試食パネルの男女と年代の構成を決める

単身の世帯では、どの年代でも女性の支出が男性を上回り、2015年の35〜59歳では3.2倍でした[3]。ただし贈り物か自分用かは分けられず、買う人と食べる人が同じとは限りません。パネルを組むときは、買う人と食べる人のどちらの評価を見たいかを先に決め、男女・年代の構成を記録します。

目安 パネルごとに男女・年代の内訳を残す

3

品質管理: 2月の流通と売り場の温度を確かめる

支出は直前の平日に集まり、売り場に並ぶ期間も限られます[3]。この時期の流通と売り場の温度で、品質がそろうかを確かめます。保存の温度はチョコは冷蔵庫に入れていい?を参考にします。地域ごとの年間支出は、さいたま市8,393円から青森市5,726円まで差がありました[4]が、物価の影響を除いた数字ではありません。

目安 繁忙期の前に流通の温度記録を確認

家計調査は全国の世帯の支出金額で、個数や重さ、自社の製品の売れ方とは違います。2月に支出が集まることはわかりますが、それが贈り物なのか自分用なのかは、この統計からはわかりません。究極のチョコの条件の1つ「誰かにあげたくなる」について、どんなチョコならあげたくなるかも、統計からはわかりません。箱と個数の研究は箱の色や重さで味の感じ方は変わる?と何個入りがうれしい?、自分たちの試作は甘く評価しがち?で読めます。

04 まだわからないこと贈ったチョコと自分用のチョコは分けられる?

家計調査では分けられません。家計簿に付けるのは品目と金額なので、自分で食べたのか、誰かに贈ったのかは、この統計からはわかりません。

  • 2012年の特集は、最近は女性が自分用に買ったり友達どうしで交換したりすることもある「ようだ」と書いていますが、数字で確かめたものではありません。
  • 統計局の特集で照合できたのは、月別が2016年、日別が2018年の数字までです。家計調査の結果は毎月公表されていますが、2017年以降の2月の月別の支出は、この記事では元の表で照合していません。
  • 支出金額なので、値段が上がると、同じ量でも支出は増えます。2023〜2025年平均の年間支出も、物価の影響を除いた数字ではありません。
  • 手作り用の板チョコか、贈り物用の箱入りかも区別されません。値段と味の感じ方の研究は値段が高いとチョコはおいしく感じる?で整理しています。

テンパリング温度ガイド研究一覧を見る

05よくある質問

日本ではチョコはいつ一番買われる?

2月です。総務省の家計調査(二人以上の世帯)では、2016年2月のチョコへの支出は1世帯1,376円で、その1年の月平均の2.8倍でした。2月の中では、2013〜2015年平均で13日、2016年は直前の金曜日、2018年は14日に一番多く買われていました。

1世帯は1年にいくらチョコを買っている?

2023〜2025年平均で、1世帯あたり年7,057円でした(二人以上の世帯、全国)。チョコ菓子は別に年2,577円です。都市別では、さいたま市が8,393円で一番多く、青森市が5,726円で一番少なくなりました。

バレンタインのチョコは、どれくらいが贈り物?

家計調査では、自分用か贈り物用かは分けられないため、わかりません。わかるのは支出の金額と時期で、2006年2月は月の支出の85%が14日までに集まっていました。

出典

  1. 総務省統計局 (2007). 家計ミニトピックス「チョコレートへの支出」(家計調査通信396号、平成19年2月15日発行). https://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/19_2.pdf
  2. 総務省統計局 (2012). 家計ミニトピックス「チョコレートへの支出」(家計調査 二人以上の世帯・単身世帯). https://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/24_2.pdf
  3. 総務省統計局 (2017). 家計ミニトピックス「チョコレートの季節」(家計調査通信第516号、平成29年2月15日発行). https://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/29_2.pdf
  4. 総務省統計局. 家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)、菓子類の表. https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html
  5. 総務省統計局 (2019). 家計ミニトピックス「菓子類の支出」(家計調査 二人以上の世帯、2018年2月・3月の日別支出ほか). https://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/2019_02.pdf